「福の神の取材日記」~あの企業の核心に迫る~

By | 2017-10-16

「相場の福の神」として活躍するSBI証券客員マーケットアナリストの藤本誠之氏が注目企業の経営陣にインタビューし、その会社の核心に迫るシリーズ。今回はマーチャント・バンカーズ <3121> の一木重瑠社長です。同社はホテルや病院給食事業、ボウリング場やネットカフェの運営を柱に、マンションなどへの投資も積極展開しています。

――これまでの歩みを教えてください。

「1947年に紡績で創業しましたが、2003年に投資ファンドの傘下に入ったことをきっかけに、当時保有していた工場などの土地を有効活用する事業を開始しました。ただ、08年のリーマン・ショックで不動産市況が悪化したことを受け、投資先の多様化を図っています。09年には同ファンドのグループではなくなりました」

――収益源が広がったわけですね。

「不動産事業に加え、ボウリング場やホテル、ネットカフェといった施設運営によって安定的に稼ぐ体制を構築しました。ホテルは兵庫県の加古川プラザホテルが高い稼働率を維持しています。また、過去には愛媛県で展開していた縁で、愛媛大学医学部付属病院の給食事業を受託しています」

「不動産への投資は、空室率が低く賃料も安定している都市部のマンションが中心です。中・長期での保有を前提とし、10月にも1件新たに投資するなどポートフォリオは拡大しています」

――新規事業としては、仮想通貨ビットコインの取引所を運営するBTCボックス(東京・中央区)との資本提携が注目を集めました。

「BTCボックスは国内最大規模の仮想通貨取引所で、多大な成長性を秘めています。また、中国政府の意向で中国本土の大手仮想通貨取引所が取引を停止することが実は強い追い風になります。今後は受け皿になる可能性がある、香港での取引所開設を目指します」

「東京プロマーケットに上場する、がんの温熱治療のアドメテック <7778> にも出資しています。同社の機器はウクライナで認証申請が進んでおり、同国でのがん治療に使われる見通しです。また、介護ロボットを手掛ける企業にも投資をしているほか、太陽光やバイオマスなどのクリーンエネルギーや、サイバーセキュリティー対策の分野にも注目しています」